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脳のコレステロール代謝の欠陥がアルツハイマー病の原因
◎新しい研究は、脳の中のコレステロール代謝の異常が、アルツハイマー病の発症の原因となるようだと示します。
◎すでに別の研究が、高いコレステロール値がアルツハイマー病の発症リスクを高めて、コレステロール値を下げることがリスクを低下させると示唆しています。
◎アルツハイマー病の原因は、まだ完全には理解されていませんが、アミロイド-ベータが原因ではないかと広く考えられます。この「粘着性の」タンパク質は脳細胞の表面に凝集して、脳細胞に害を及ぼすと考えられています。
◎アミロイド-ベータは、アミロイド先駆タンパク質 (APP) が酵素で切断されて生産されます。 APP の遺伝子変異は、若年性のアルツハイマー病の原因になることがわかっています。
◎一方、高齢で発症するアルツハイマー病の遺伝的リスク要因でほぼ明らかなのは、コレステロール運搬者のアポリポタンパク質E の特定の変異だけです。
◎新しい研究は、この 2 つの主要な決定要因である APP とアポリポタンパク質E が、脳のコレステロールの運搬と代謝の過程で、結びつけられることを発見しました。
◎アルツハイマー病の治療法として、アポリポタンパク質E とコレステロール代謝を対象とした新しい治療法の可能性を示します。
◎ワシントン大学医学部の小児科と細胞生物学と生理学の教授のグアジュン・ビュ ( Guojun Bu PhD ) 氏らが、 Neuron 誌に 4 日に発表しました。
◎脳の中の、コレステロール代謝の制御の部分的欠陥が、アルツハイマー病の発症に貢献するだろうと考えています、とビュ氏は述べています。
◎研究者によると、事実、脳は高いレベルのコレステロールを必要とします。脳の重さは体重の 2 パーセントですが、身体のコレステロールの 20 パーセントが脳に存在します。
◎コレステロールは、脳の中で、情報伝達のシナプスの機能に重要であり、細胞膜の必須成分であるという有力な証拠があります。
◎世界中で広く使用されているコレステロール降下薬のスタチン類が、アルツハイマー病の進行の兆候である、特定の脳神経の変化を防ぐことができるかもしれないと、他の研究が報告しています。
◎これは、高コレステロール値が、アルツハイマー病のリスクを増加させることを示唆します。
◎しかし、スタチンとアルツハイマー病の研究は矛盾した結果を示すものもあり、大きな論争となっています。
◎新しい研究は、異常な脳のコレステロール代謝は、アルツハイマー病の患者で見られた精神的な衰退に関与するという仮説に重みを加えると、ビュ氏は述べています。
◎研究は、若年性アルツハイマー病と、遅く発症するアルツハイマー病の 2 つの主要な決定要因が、脳のコレステロールの運搬と代謝で結びつけられることを発見しました。
◎両方の病気は、同様の脳の病変の結果、同じ症状をもちます。コミニュケーション、学習、思考、推理の困難が生じます。これは 2 つのアルツハイマー病は、発症メカニズムを共有するのを示唆します。
◎アルツハイマー病の原因と広く考えられているものに、アミロイド-ベータと呼ばれるタンパク質があります。脳細胞の表面に凝集してアミロイド斑と呼ばれるアルツハイマー病の患者の脳に特徴的な症状をつくります。これが脳細胞に害を及ぼすと考えられています。
◎若年性のアルツハイマー病は、 3 つの遺伝子の 1 つに変異をもちます。これらの 1 つは、アミロイド-ベータの元になる APP をコード化する遺伝子です。 APP に変異がある人々は、通常、ほとんどが、比較的若い年令でアルツハイマー病を発症します。
◎一方、アルツハイマー病の 95 パーセントを占める、遅く発症するアルツハイマー病の遺伝的原因は特定しにくいと判明しました。
◎しかし、これまでの研究は、アポリポタンパク質E と呼ばれる、コレステロール運搬者の遺伝子の特定の変異をもつ人々は、もたない人々より、年配になってからアルツハイマー病を発症する傾向があることがわかっています。
◎新しい研究は、APP とアポリポタンパク質E には分子接続があるのを示しました。
◎脳のなかで、 APP が酵素によって切断されるとき、アミロイド-ベータと小さいタンパク質断片を放出します。このタンパク質断片は、脳の中でコレステロールを神経細胞に移動させる、アポリポタンパク質E を制御することができます。
◎ネズミ ( マウス ) を使用した研究で、リポタンパク質E 受容体 LRP1 の発現が、脳の中枢神経系の中でアポリポタンパク質E とコレステロール値を制御することを示します。
◎ APP のγ-分泌酵素による切断は、中枢神経系でリポタンパク質E 受容体 LRP1 を通して、アポリポタンパク質E とコレステロール代謝の制御に、中心的な役割を果たします。
◎過去の他の研究は、脳の神経が発する神経伝達物質を受け渡しする合流点である、神経シナプスは、特にコレステロール値に敏感であることと、コレステロール輸送と代謝の干渉は、シナプスの損失と神経の変性を引き起こすかもしれないことを示しています。
◎現在のアルツハイマー病の治療の研究は、主に、アミロイド-ベータの生産を抑えるか、または脳からアミロイド-ベータの排除を増加させることに目標としています。
◎新しい研究結果は、恐らく、脳の中のアポリポタンパク質E とコレステロールの機能を調節することによって、アルツハイマー病を治療する別の方法がある可能性を示します、とビュ氏は述べています。
10/8/2007
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